鳩駆除の保証は何年?再発・効果保証とネット修理保証の違い

鳩駆除・鳩対策を業者へ依頼すると、「1年保証」「5年保証」「最長10年保証」などの表示を見かけることがあります。

ただし、保証年数だけを比べても、どの業者の保証が手厚いかは判断できません。

鳩が施工場所へ戻ったときの「再発保証・効果保証」と、防鳥ネットが破れたり固定具が外れたりしたときの「修理保証・施工保証・製品保証」は別のものとして扱われる場合があります。

さらに、防鳥ネット、剣山、防鳥ワイヤー、忌避剤など、施工方法によって保証の有無や範囲が変わることもあります。

契約前には、「何年保証か」ではなく、「何が起きたときに、何を無料でしてもらえるのか」まで確認することが重要です。

目次

鳩対策の保証期間に共通の年数はない

2026年9月時点で、鳩対策業者が公式サイト上に掲載している保証には、次のような例があります。

公式サイト上の例 保証期間の表示例 主な内容
鳩被害対策ネットA 1年間 鳩対策施工の保証
フォーディーポケット 最大3年間 保証範囲内で忌避剤追加、防鳥ネット再取付など
日本鳩対策センター 最長5年間 鳩対策の効果保証
防除研究所 鳩よけ・防鳥ネット5年間 施工箇所での再発時に無料再施工
鳩110番 最長10年の再発保証・最長20年の修理保証 加盟店・現場等によって適用条件が異なる

この表は、保証年数の長い順に業者を評価するためのものではありません。

たとえば5年間でも、鳩の再飛来まで保証する契約もあれば、防鳥ネットや固定具の施工不良だけを保証する契約もあります。

また「最長10年」と表示されていても、すべての現場に10年間が適用されるとは限りません。

「再発保証」「効果保証」「修理保証」は分けて確認する

保証の呼び方 主な意味 確認したいこと
再発保証 施工後に再び鳩被害が発生した場合の対応 同じ場所だけか、別の場所への移動も対象か
効果保証 施工後も対象の鳥が施工場所を利用する場合の改善対応 どの施工方法に付くか、何をもって「効果なし」とするか
施工・修理保証 ネット、固定具、剣山などの施工不良や破損への対応 自然劣化、風雨、台風、人為損傷の扱い
製品保証 防鳥資材そのものの不良への保証 材料だけか、交換工賃まで含むか

「5年保証」という一言だけでは、このどれを意味するのか分かりません。

見積もり時には、

「5年間、鳩が戻った場合の保証ですか。それともネット等の施工物の保証ですか」

と確認すると分かりやすくなります。

同じ業者でも施工方法によって保証内容が違うことがある

保証を比較するときに特に注意したいのが、防鳥方法による違いです。

石塚株式会社が公開している鳥害対策工事の保証例では、防鳥ネットには効果保証・製品保証・メンテナンス保証が設定されています。

一方、防鳥ピン・剣山では製品保証とメンテナンス保証はあっても効果保証はなく、防鳥ワイヤーも効果保証が設定されていません。また、ジェルタイプの製品は保証対象外とされています。

施工方法 保証で確認したい点
防鳥ネット 鳩の侵入防止効果、ネット破れ、固定具の外れ、再施工
剣山・防鳥ピン 製品・固定状態の保証と、鳩が別位置へ止まった場合の扱い
防鳥ワイヤー 支柱・ワイヤーの破損と、効果そのものが保証されるか
忌避剤・ジェル 持続期間、再施工の費用、そもそも保証対象か

つまり、「鳩対策工事に5年保証がある」と聞いても、施工方法が違えば保証範囲も同じとは限りません。

鳩が戻った場所が「施工箇所」かどうか確認する

鳩対策後に再び鳩が来た場合、最初に確認したいのがどこに戻ったのかです。

再発状況 保証の考え方
防鳥ネットを施工したベランダ内へ鳩が侵入した 施工・効果保証の対象になる可能性がある
ネットの隙間や固定部から侵入した 施工状態の確認対象になりやすい
施工したベランダから隣の庇へ移動した 施工対象外の場所として保証されない場合がある
屋根・室外機・別ベランダなど別の場所に移動した 追加施工となる可能性がある

エーデル商事も、施工対象外の場所へ鳩が移動した場合には保証範囲が変わる可能性があると案内しています。

鳩対策は、一か所への飛来を防ぐことで別の止まり場へ移動することがあります。

そのため、鳩がまた来たからといって、直ちに「施工失敗」「無料保証対象」とは判断できません。

再発原因そのものは別記事で扱うため、本記事では原因を確認した後に保証書のどの条件へ該当するかを見ることに集中します。

防鳥ネットが破れたら無料修理になる?

防鳥ネットを施工しても、長期間の使用では破損や固定部の不具合が起こる可能性があります。

しかし「ネットが破れた」という結果だけでは、無料修理になるか決まりません。

たとえば、

  • 施工不良で固定具が外れた
  • 通常使用の範囲でネットに不具合が出た
  • 経年劣化した
  • 台風や強風で破損した
  • 第三者がネットを切った
  • 外壁工事のためネットを外した

では原因が異なります。

石塚株式会社の保証例でも、台風・地震などの天災、人為的な損傷、建物躯体に起因する不具合などはメンテナンス保証から除外されています。

株式会社コーユーの製品保証でも、自然災害、第三者による施工不備、建物の変形、経年劣化などは免責事項に含まれています。

台風・強風による破損は保証対象外になることがある

屋外の防鳥ネットや固定具は、雨風にさらされます。

そのため、「5年保証なら台風で破れても無料」とは限りません。

契約前には、

  • 台風・暴風によるネット破損
  • 地震による建物変形
  • 落下物などによる破損
  • 外壁や躯体側の劣化

が保証対象か確認してください。

特に高層マンション、屋上、屋根、太陽光パネル周辺などは風の影響を受けやすいため、施工方法だけでなく保証条件も確認しておく価値があります。

大規模修繕や外壁工事でネットを外した場合はどうなる?

マンションの鳩対策では、大規模修繕との関係も重要です。

日本鳩対策センターでは、大規模修繕工事後に必要となる防鳥ネットの張り替えは保証対象外と案内しています。

防鳥ネットを施工して数年後に、

  • 大規模修繕
  • 外壁塗装
  • 防水工事
  • 手すり交換
  • エアコン・設備工事
  • 太陽光設備の工事

などが予定されている場合は、施工前に業者へ伝えてください。

鳩対策工事を行った直後に建物工事のためネットを撤去し、再施工費が必要になるケースを避けやすくなります。

自己補修する前に保証条件を確認する

ネットの一部が外れたり隙間ができたりすると、自分で結束バンドやテープ等を使って補修したくなるかもしれません。

しかし、保証期間中は先に施工業者へ連絡する方が安全です。

第三者施工や利用者自身による改変を保証対象外としている製品・施工保証があります。

また、高所・手すり外側・屋根・庇・太陽光パネル周辺での補修は転落事故につながるため、DIYで行わないでください。

再発や破損を確認したら、まず安全な位置から写真を残します。

  • 鳩が出入りしている場所
  • ネットの破れ
  • 固定具の外れ
  • ネットと壁の隙間
  • 剣山やワイヤーの状態
  • 新しい糞や巣材

そのうえで施工報告書と保証書を確認し、施工業者へ連絡します。

保証書が必要な業者もある

保証が付いているはずでも、書面を保管していなければ手続きに影響する場合があります。

日本鳩対策センターは、工事後に保証書を発行し、保証書がない場合は効果保証を受けられないと案内しています。

施工後は、

  • 契約書
  • 見積書
  • 施工報告書
  • 保証書
  • 施工箇所の写真

をまとめて保管しておくと、数年後の再発時にも確認しやすくなります。

「最長5年」「最長10年」の「最長」を確認する

保証広告で特に注意したいのが「最長」という表現です。

「最長10年保証」と書かれていても、自宅に適用される期間が3年、5年などになる可能性があります。

保証期間は、

  • 施工方法
  • 施工範囲
  • 建物形状
  • 現場状況
  • 加盟店
  • 使用する資材

などによって変わることがあります。

契約前には、広告ページの最長年数ではなく、

「今回の自宅の工事には何年間の保証が付くのか」

を書面で確認してください。

無料再施工に清掃や巣撤去まで含まれるとは限らない

保証期間中に鳩が戻った場合でも、必要になる作業は一つではありません。

再発時には、

  • 再調査
  • ネットの補修
  • 固定具の交換
  • 剣山・ワイヤーの再施工
  • 追加範囲への施工
  • 糞清掃
  • 消毒
  • 巣材撤去
  • 高所作業
  • 足場

などが必要になる場合があります。

「再施工無料」と書かれていても、このすべてが無料になるとは限りません。

契約時には、鳩が戻った場合に、

  • 現地再調査は無料か
  • 出張費はかかるか
  • ネット補修費は含まれるか
  • 新しい場所への施工は有料か
  • 糞清掃・消毒は別料金か
  • 高所作業・足場代は別料金か

を確認しておくと、再発時の費用トラブルを減らせます。

鳩が別の場所へ移動した場合は「再発」の定義を確認する

鳩は、使っていた場所へ物理的に入れなくなると、同じ建物の別の場所を利用することがあります。

たとえば、ベランダへ防鳥ネットを設置した後に、

  • 隣のベランダ
  • 上階の庇
  • 屋根
  • 室外機上
  • 太陽光パネル下

へ移動するケースです。

この場合、「同じ鳩が戻った」と感じても、契約上は施工対象外の別場所として追加工事になることがあります。

逆に「建物全体の効果保証」のような契約であれば扱いが違う可能性があります。

保証書で、

施工箇所単位なのか、住戸単位なのか、建物全体なのか

を確認してください。

剣山を設置したのに隣へ止まる場合は保証される?

剣山・防鳥ピンは、設置した場所へ鳩が止まりにくくする物理対策です。

しかし、剣山を設置していない数十センチ隣へ鳩が移動することがあります。

この場合も、

  • 施工範囲の設定が不十分だったのか
  • 施工箇所には鳩が止まっていないのか
  • 保証が「製品・施工」だけなのか
  • 飛来防止効果まで保証する契約なのか

によって扱いが変わります。

石塚株式会社の公開保証例でも、防鳥ピンには製品保証・メンテナンス保証がありますが、効果保証は付いていません。

このように、資材が壊れていないことと、鳩被害が解決していることは別です。

保証期間中に巣・卵・ヒナができても法令は別

保証期間中に再び鳩が営巣した場合でも、「保証工事だからすぐ巣を撤去できる」とは限りません。

鳥獣保護管理法では、野生鳥獣の捕獲・殺傷や鳥類の卵の採取は原則禁止されており、被害防止等で必要な場合には許可制度があります。

そのため、再発した巣に卵やヒナがいる場合は、保証契約とは別に法令上の対応を確認する必要があります。

卵・ヒナがいる活動中の巣を自己判断で撤去しないでください。

施工業者がどのような方法で対応するのか、必要な許可を誰が取得するのかを確認します。

保証内容を契約前に確認する11項目

  1. 自宅へ実際に適用される保証期間
  2. 保証開始日と終了日
  3. 再発・効果保証なのか、施工・修理保証なのか
  4. 防鳥ネット・剣山・ワイヤーなど施工方法ごとの保証
  5. 施工箇所だけか、住戸・建物全体か
  6. 無料再施工・再訪の回数
  7. 新しい場所へ鳩が移動した場合の扱い
  8. 台風・地震・経年劣化・建物側の破損の扱い
  9. 大規模修繕・設備工事・自己補修後の扱い
  10. 清掃・消毒・追加ネット・足場等の追加費用
  11. 保証を受けるために保証書が必要か

口頭で「5年保証です」と聞くだけでなく、保証書や見積書に具体的な条件が記載されているか確認します。

保証年数だけで業者を決めない

長期保証は安心材料の一つですが、保証年数だけで業者を選ぶ必要はありません。

たとえば、10年保証でも施工対象が非常に限定されていれば、5年間で施工範囲が明確な契約の方が自宅の状況に合う場合があります。

業者を比較するときは、

  • 現地調査で被害範囲を確認しているか
  • 鳩の利用場所に合った施工方法か
  • 施工範囲が見積書に明記されているか
  • ネット等の固定方法を説明してくれるか
  • 保証条件を書面で発行するか
  • 再発時の連絡窓口が明確か
  • 追加料金の条件が明確か

も確認してください。

費用全体については害獣・害虫駆除の費用・相場、依頼先の比較方法は害獣・害虫駆除業者の選び方で確認できます。

施工後に鳩が戻ってきたときの対応

保証期間中に再飛来した場合は、すぐ別の業者へ依頼したり、自分で施工部分を変更したりする前に元の施工業者へ連絡します。

安全な位置から次を記録してください。

  • 再び鳩を見た日時
  • 鳩が止まった・侵入した場所
  • ネットや固定具の状態
  • 新しい糞の位置
  • 巣材の有無
  • 卵・ヒナが見えるか

高所へ上ってネットの破損箇所を探す必要はありません。

再発原因を確認したうえで、保証書の対象範囲と照合します。

保証の説明と実際の対応が違う場合

「無料で再施工すると説明されたのに追加料金を請求された」「保証書の説明と違う」などの問題が起きた場合は、契約書、見積書、保証書、広告ページ等を確認します。

どの保証条件に基づいて有料になるのか、業者へ書面で説明を求めると整理しやすくなります。

国民生活センターは害虫・害獣駆除について、広告金額と実際の請求額が大きく異なるなどのトラブルに注意を呼びかけています。

契約・料金トラブルを自分だけで判断できない場合は、消費者ホットライン「188」から地域の消費生活センター等へ相談できます。

よくある質問

鳩駆除の保証は何年が一般的ですか?

業界共通の保証年数は確認できません。2026年9月時点でも、1年、最大3年、最長5年、条件付き最長10年など複数の公式例があります。年数ではなく、保証対象と免責条件を確認してください。

5年保証なら鳩が5年間一度も来ないことを保証してくれますか?

契約によります。「効果保証」で再飛来時に改善施工する契約もあれば、ネットや固定具の施工・製品だけを保証する契約もあります。「5年間鳩が一羽も来ない」という意味とは限りません。

防鳥ネットが破れたら無料で直してもらえますか?

施工不良などは無料修理対象になる契約があります。一方、台風・地震、人為的損傷、建物側の劣化などは対象外になる例があります。破損原因と保証書の条件を確認してください。

対策した場所から別の場所へ鳩が移った場合も保証されますか?

施工対象外の場所への移動は、追加施工になる場合があります。施工箇所単位の保証か、住戸・建物全体を対象とする保証かを確認してください。

大規模修繕でネットを外したら保証されますか?

保証対象外となる例があります。日本鳩対策センターも、大規模修繕工事後に必要なネット張り替えについて保証対象外と案内しています。修繕予定がある場合は鳩対策施工前に業者へ伝えてください。

自分でネットを直した後でも保証を受けられますか?

契約によりますが、利用者自身や第三者による改変を免責としている保証があります。保証期間中の不具合は自己補修前に施工業者へ連絡してください。

保証期間中に鳩の巣ができたら無料で撤去できますか?

料金上の保証と法令上の扱いは別です。卵・ヒナがいる巣は、保証期間中でも自己判断で撤去せず、鳥獣保護管理法上の捕獲等許可の要否を確認してください。

「最長10年保証」なら必ず10年間保証されますか?

必ずとは限りません。「最長」という表示の場合、現場、加盟店、施工方法などによって実際の期間が変わることがあります。自宅に適用される期間を見積書・保証書で確認してください。

保証書をなくしたら保証は使えませんか?

業者によって異なります。日本鳩対策センターのように保証書がなければ効果保証を受けられないと明示する例もあります。施工後は保証書を保管してください。

参考情報

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この記事を書いた人

住宅で発生する害獣・害虫トラブルについて、公的機関・自治体・専門団体・学術情報などを確認しながら情報を整理しています。症状から原因を考え、安全な対処や専門業者へ相談する判断材料を提供することを目的としています。

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