イタチの侵入口はどう塞ぐ?3cmの隙間・金網・封鎖の順番と注意点

イタチを追い出した後は、侵入口を塞がなければ再び家へ入られる可能性があります。

大阪府や大阪市の自治体情報では、イタチは3cm程度の隙間でも通り抜けると案内されています。

そのため、天井裏で音がしなくなっただけで対策を終えるのではなく、屋根・通気口・雨どい・床下・配管周囲など、外から入れる隙間を確認して物理的に塞ぐことが重要です。

ただし、順番を間違えてはいけません。

イタチが建物内に残っている状態で侵入口を完全に塞ぐと、内部へ閉じ込めるおそれがあります。

基本は、

追い出す → 不在を確認する → 侵入口を再点検する → 塞ぐ → 再侵入していないか確認する

という順番です。

まだ侵入口自体を特定できていない場合は症状・痕跡から原因を確認する、住宅のどの場所から入っているか整理したい場合は家の場所別の害獣・害虫トラブルも参考にしてください。

目次

イタチは3cm程度の隙間から家へ入る

イタチは細長い体をしており、人から見るとかなり小さく見える穴も通り抜けます。

大阪府は、イタチが3cm四方程度の穴から出入りできるとして、家屋の穴や隙間を金属製ネットなどで塞ぐよう案内しています。

大阪市東成区も、直径3cm程度の穴を通過でき、雨どいなどを利用して屋根裏へ入ることがあるとしています。

大阪市住吉区でも、3cm程度の隙間と、金属たわし・金網・金属製ネットによる封鎖が案内されています。

「3cm未満なら安全」と考えない

自治体が示す3cmという数字は、侵入できる小ささをイメージするための目安です。

「3cm未満なら絶対に入れない」という安全基準ではありません。

隙間の形、周囲の材質、個体の大きさなどによって状況は変わります。

そのため、3cm以上の穴だけを探すのではなく、外から内部へ続いていそうな隙間はまとめて確認します。

イタチの侵入口を塞ぐ前に追い出す

現在イタチが使っている穴を見つけても、その場ですぐ完全に塞ぐのは避けます。

先にイタチを建物外へ追い出します。

大阪府や大阪市の案内でも、まず追い出し対策を行い、その後に侵入口を塞ぐ流れが基本になっています。

封鎖を急ぐと、天井裏・壁内・床下などにイタチが残る可能性があります。

追い出した後は「本当にいないか」を確認する

一頭が外へ出るのを見たからといって、建物内が完全に空になったとは限りません。

封鎖前には、

  • 天井裏や床下から新しい足音がしない
  • 新しい糞が増えていない
  • 鳴き声が続いていない
  • 侵入口で出入りが続いていない

などを確認します。

内部に個体が残っている可能性を否定できない場合は、先に完全封鎖しないでください。

封鎖する場所は一か所だけとは限らない

最も目立つ穴を一つ見つけても、それが唯一の侵入口とは限りません。

家の外周を見ながら、別の隙間も確認します。

特に確認したいのは、

  • 屋根と外壁の接合部
  • 軒下
  • 通気口・換気口
  • 雨どい周辺
  • 床下
  • 戸袋
  • エアコン配管周辺
  • 給排水管などの貫通部
  • 増築部分と既存建物の接合部

です。

雨どいから屋根裏へ上がることがある

大阪市東成区や西淀川区は、イタチが雨どいの中を登って屋根裏へ侵入することがあると案内しています。

雨どいの排出口や周辺に侵入できる開口がある場合、金網などによる対策が候補になります。

ただし、雨水が流れる機能まで塞いではいけません。

排水を妨げない形で施工できない場合は、工務店や害獣駆除業者へ相談してください。

通気口は「穴だから全部塞ぐ」ではない

床下通気口や換気口も侵入口になる場合があります。

しかし、これらは住宅の換気のために設けられている設備です。

開口部そのものを完全に密閉するのではなく、換気機能を維持しながら、イタチが通れない金属系ネット等を取り付ける方法を検討します。

設備の構造が分からない場合は自己判断で塞がないでください。

イタチの侵入口に使われる主な封鎖材

自治体が具体例として案内しているのは、主に金属系の材料です。

材料 向いている場所 注意点
金属たわし 小さく不規則な隙間 単に詰めるだけで外れないか確認する
金網 通気口・比較的大きな開口 周囲へ確実に固定する
金属製ネット 広い開口・換気を残したい場所 目が粗すぎないものを使う

大阪府・大阪市は、金属製ネット、金網、金属たわしなどを封鎖材の例として挙げています。

金属たわしは小さな隙間の補助に使う

配管周辺など形が不規則な小さな隙間では、金属たわしを詰める方法が自治体から案内されています。

ただし、柔らかく詰めただけでは抜けたりずれたりする可能性があります。

施工場所によっては、周囲の建材に適した固定方法との組み合わせが必要です。

住宅の防水や設備に影響する場所は、専門業者へ任せます。

金網・金属ネットは通気を残したい場所に使いやすい

換気口や比較的大きな開口では、金網・金属製ネットが候補になります。

重要なのは、ネットを置くだけではなく、周囲から押し開けられないよう確実に固定することです。

一方で、

  • 換気
  • 排水
  • 給排気
  • 設備メンテナンス

に必要な開口まで塞がないようにします。

スポンジや紙だけで塞がない

イタチの再侵入防止には、容易にずれたり破れたりする材料だけに頼らない方がよいでしょう。

自治体が金属たわし・金網・金属ネットなどを案内しているのは、侵入口を物理的に塞ぐ必要があるためです。

一時的に布や紙を置いて出入りの有無を確認することと、恒久的な侵入口封鎖は分けて考えます。

隙間を発泡材だけで埋めればよい?

住宅用の充填材にはさまざまな種類がありますが、イタチ侵入防止では「穴が見えなくなればよい」とは限りません。

外力で崩れやすい場所や、雨風を受ける場所では、建物に適した耐久性のある施工が必要です。

自治体情報で具体的に繰り返し案内されている金属系材料を基本とし、建築補修が必要な穴は工務店等へ相談する方が確実です。

エアコン配管周囲の隙間

豊中市は、イタチの侵入口候補としてエアコンの管周辺を挙げています。

配管と壁の間に隙間がある場合、外から内部へ通じていないか確認します。

ただし、

  • 冷媒配管
  • ドレンホース
  • 電気配線

を傷つけないよう注意が必要です。

設備との境界が分からない場合は、金属たわしなどを無理に押し込まず、施工業者へ確認してください。

床下の侵入口

床下換気口、基礎周辺、縁の下なども確認します。

床下換気口を塞ぐ場合も、床下換気の機能を止めないよう、金属ネットなどで動物の侵入だけを防ぐ形にします。

床下へ潜らなければ施工できない場所は、無理にDIYしない方が安全です。

屋根・軒下の侵入口

イタチは雨どいや周囲の構造を利用して高所へ到達できます。

そのため、屋根・軒下・破風周辺などに侵入口が見つかることがあります。

しかし、高所の穴を塞ぐために脚立や屋根へ上ると、害獣とは別に転落事故の危険が加わります。

2階軒下、屋根、脚立を伸ばさなければ届かない場所はDIY対象から外します。

天井裏へ入って内側から塞ぐ必要はない

侵入口が外側から見つからないからといって、狭い天井裏へ入り込んで探す必要はありません。

天井裏には、

  • 電気配線
  • 断熱材
  • 踏み抜きやすい天井材
  • 糞尿汚染

などの危険があります。

外周から確認できない侵入口や、天井裏でしか特定できない被害は専門調査を検討します。

追い出した直後に音がするなら封鎖を追加しない

封鎖後すぐに天井裏で走る音や鳴き声がする場合は、内部に個体が残っている可能性があります。

この状態でさらに別の穴を塞ぐと、出口を失わせる可能性があります。

一度作業を止め、封鎖した場所と現在の音の位置を記録してください。

自力で状況を判断できなければ、業者へ再確認を依頼します。

「一匹出た」だけで全穴を塞がない

家にいたイタチが一頭だけとは限りません。

また、実際の建物利用状況は季節や個体によって異なります。

そのため、外へ出る一頭を見た直後に全ての穴を一斉封鎖するのではなく、建物内に残存個体がいないことを確認してから施工します。

追い出した後も再び来ていないか確認する

豊中市は、一度出ていったイタチが戻ってくる可能性があるとして、いなくなった後も1週間程度は対策グッズを継続するよう案内しています。

封鎖後も数日〜1週間程度は、

  • 新しい足音
  • 新しい糞
  • 尿臭の増加
  • 金網のずれ
  • 別の場所からの出入り

がないか確認すると、封鎖漏れを見つけやすくなります。

封鎖したのにまたイタチが出た場合

再発した場合は、すぐ同じ穴だけを補強するのではなく、原因を整理します。

考えられるのは、

  • 見落としていた別の侵入口
  • 封鎖材が外れた
  • 施工後に新しい隙間ができた
  • 内部に個体が残っていた
  • 別個体が侵入した

などです。

家全体の侵入口候補を再点検します。

枝が屋根へかかっている場合も見直す

大阪市は、庭木の枝を伝って野生動物が屋内へ侵入するのを防ぐため、屋根へかかる前に剪定する対策も案内しています。

侵入口を塞いでも、屋根へ容易に到達できる環境が残っている場合は、再侵入リスクを下げるため周囲も確認します。

捕獲してから塞がないといけない?

必ず捕獲する必要があるわけではありません。

自治体はまず追い出しを試し、その後に侵入口を塞ぐ方法を案内しています。

追い出しでは改善せず、捕獲が必要になる場合には法令上の手続きを確認します。

イタチは自由に捕獲できるわけではない

環境省によると、鳥獣保護管理法では、狩猟など法令上認められた場合を除き、野生鳥獣の捕獲・殺傷は原則禁止されています。

被害防止のため捕獲する場合には、許可制度があります。

大阪府も、住宅被害等でイタチを捕獲する必要がある場合は、市町村窓口へ相談するよう案内しています。

したがって、侵入口を塞ぐために「まず箱わなで捕まえよう」と自己判断しないでください。

イタチの雄が狩猟鳥獣でも自由捕獲できる意味ではない

環境省の狩猟鳥獣一覧には、ニホンイタチの雄などが含まれています。

しかし狩猟には、狩猟免許、狩猟者登録、狩猟期間、区域、猟法などの条件があります。

「雄なら自宅でいつでも自由に捕獲できる」という意味ではありません。

住宅被害への対応として捕獲が必要な場合は、自治体へ確認してください。

自分で塞ぎやすいケース

次の条件をすべて満たすような場所なら、DIYでの封鎖を検討できます。

  • 地面や安定した場所から安全に届く
  • 追い出しが終わっている
  • 内部に個体が残っていないと確認できる
  • 穴の構造が分かる
  • 住宅設備ではない
  • 金網・金属ネット等を確実に固定できる

自分で塞がない方がよいケース

  • 屋根・2階軒下などの高所
  • 脚立が必要
  • 狭い天井裏・床下へ入る必要がある
  • イタチがまだ内部にいる可能性がある
  • 複数の侵入口があり特定できない
  • 通気口・排水設備の構造が分からない
  • 電気・ガス・空調設備の周辺
  • 外壁・屋根材そのものの補修が必要
  • 封鎖しても何度も再発している

業者へ依頼する場合は「追い出し+封鎖」の範囲を見る

業者へ依頼するときは、単に忌避剤を置くだけではなく、

  • 侵入口調査
  • 追い出し
  • 不在確認
  • 複数の侵入口封鎖
  • 必要な糞尿清掃
  • 施工後の再発確認

のどこまで含むか確認します。

依頼先を比較する場合は害獣・害虫駆除業者の選び方、施工費用については害獣・害虫駆除の費用と見積もりも参考にしてください。

よくある質問

イタチは何cmの隙間から入りますか?

大阪府・大阪市などは3cm程度の穴や隙間から出入りできると案内しています。ただし3cm未満なら絶対に安全という意味ではありません。

侵入口を見つけたらすぐ塞いでよいですか?

イタチが内部にいる可能性がある場合は先に完全封鎖しないでください。まず追い出し、不在を確認した後に塞ぎます。

イタチの侵入口には何を使えばよいですか?

自治体は、金属たわし、金網、金属製ネットなどを例として案内しています。穴の形・場所と住宅の機能に合わせて使います。

金属たわしだけで大丈夫ですか?

小さく不規則な隙間では候補になりますが、抜け落ちるような詰め方では再侵入を防げません。大きな開口では金網・金属ネット等を確実に固定する方が適します。

通気口は金網で全部塞げばよいですか?

通気機能を止めないことが重要です。動物の侵入だけを防げる形にし、構造が分からない場合は専門家へ確認してください。

雨どいの穴も塞いでよいですか?

雨水の排水を妨げてはいけません。大阪市は雨どいを利用して侵入する例と排出口への金網対策を案内していますが、正常な排水機能を残す必要があります。

エアコン配管の周りは自分で塞げますか?

安全に届き、配管・ドレン・配線を傷つけず施工できる場合に限ります。設備構造が分からなければ無理に詰め物をしないでください。

追い出した当日に塞いでもよいですか?

内部に個体が残っていないことを十分確認できることが前提です。一頭が外へ出たことだけで全穴を塞がないようにしてください。

封鎖後も天井裏で音がします

内部に個体が残っている、別の侵入口があるなどの可能性があります。さらに穴を塞ぐ前に作業を止め、状況を再確認してください。

自分で箱わなを置いて捕まえてから塞いでもよいですか?

自己判断で捕獲しないでください。住宅被害を理由にイタチを捕獲する場合も鳥獣保護管理法上の許可制度等を確認する必要があります。

3cm未満の隙間なら塞がなくてもよいですか?

いいえ。3cmは自治体が示す侵入可能な隙間の目安であり、それより小さければ必ず安全という基準ではありません。内部へ続く隙間はまとめて確認します。

イタチの侵入口封鎖は「追い出してから」が基本

イタチは3cm程度の小さな穴でも家へ侵入できます。

そのため、目立つ一つの穴だけではなく、通気口、雨どい、軒下、床下、配管周囲などを含めて家全体を確認します。

封鎖には、自治体でも案内されている金属たわし・金網・金属製ネットなどが候補になります。

ただし、順番は重要です。

追い出し → 全個体がいないことを確認 → 侵入口候補を再点検 → 物理封鎖 → 数日間の再発確認

という流れで進めます。

活動中の侵入口を先に塞いだり、屋根や高所へ自分で上ったり、構造の分からない通気・排水設備を完全密閉したりしないでください。

侵入口が複数ある、不在確認ができない、封鎖後も音が続く、屋根や外壁の補修まで必要という場合は、専門業者へ切り替える方が安全です。

参考にした公的情報

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この記事を書いた人

住宅で発生する害獣・害虫トラブルについて、公的機関・自治体・専門団体・学術情報などを確認しながら情報を整理しています。症状から原因を考え、安全な対処や専門業者へ相談する判断材料を提供することを目的としています。

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