ハクビシン対策|家にいるサイン・糞尿被害・侵入経路・駆除費用・再発防止

夜になると天井裏からドタドタと大きな足音がする。屋根裏から動物のような臭いがする。天井に今までなかったシミが出てきた。

こうした症状がある場合、住宅へ入り込む動物の候補の一つがハクビシンです。

ハクビシンは夜間に活動し、住宅の隙間から天井裏などへ入り込んで、ねぐらとして利用することがあります。

一方、屋根裏へ入る動物はハクビシンだけではありません。アライグマ、イタチ、ネズミなどでも似た症状が出るため、足音だけで種類を断定することはできません。

ハクビシンの場合に特に問題になりやすいのが、同じ場所へ繰り返し排泄することによる糞尿被害です。

被害が続くと、臭いだけでなく、天井のシミ、ダニなどの発生、清掃・消毒、侵入口の補修など、対処する範囲が広がることがあります。

このページでは、ハクビシンが家にいるときのサイン、アライグマ・イタチとの違い、住宅・衛生面の被害、侵入経路、法律、自分で確認できる範囲、2026年現在の駆除費用までをまとめます。

まだ何の動物か分からない場合は、先に症状・痕跡から害獣・害虫を探す、または害獣対策の総合ページから候補を確認してください。

目次

ハクビシンとはどんな動物?

ハクビシンは細長い体と長い尾を持ち、顔の中央に鼻から額へ続く白い筋が見られることが特徴の一つです。

千葉市は、頭胴長を60cm前後、尾長を40cm前後と案内しています。

主に夜間に活動し、果実を好む雑食性です。

住宅地でも、庭の果樹、生ごみ、ペットフードなどを利用することがあります。

また木登りができるため、地面からだけでなく、樹木、雨どい、建物周辺の構造物などを利用して屋根側へ近づくことがあります。

家にハクビシンがいるときに見られやすいサイン

姿そのものを見ていなくても、住宅に残る痕跡からハクビシンを疑うことがあります。

サイン 確認したいこと
夜間の大きな足音 屋根裏・天井裏でドタドタ、ゴソゴソと移動する音が続く
まとまった糞 同じ場所に繰り返し糞がたまっている
天井のシミ 雨漏りでは説明できないシミや変色が広がっている
強い臭い 天井・押入れなどから尿や獣のような臭いがする
足跡 雨どい、屋根、庭などに動物の足跡が見られる
果実の食害 柿、ビワ、ブドウなど庭の果実が繰り返し食べられる

一つだけではハクビシンと断定できません。

音、糞、臭い、天井のシミ、足跡など異なる種類の痕跡が複数重なっているかを見る方が判断しやすくなります。

ハクビシン・アライグマ・イタチはどう見分ける?

屋根裏へ入り込む比較的大きな動物では、ハクビシン、アライグマ、イタチ類が候補になることがあります。

夜間の物音だけでは見分けにくいため、姿、足跡、糞尿、臭い、食害などを組み合わせて判断します。

特徴 ハクビシン アライグマ イタチ類
顔の特徴 鼻から額へ白い筋が見えることがある 目の周囲に黒いマスク状の模様 細長い顔つき
尾 体に対して長い 輪状の縞模様が目立つ 細長い
体型 細長い 比較的がっしりしている 細く低い体型
住宅で目立つ被害 ため糞、尿、天井のシミ、果実被害 糞尿、建物の破損、庭の魚・食品被害 強い糞尿臭、断熱材の荒れ、天井裏の騒音

顔の黒いマスク模様や縞のある尾が確認できる場合は、アライグマ対策の総合ページも確認してください。

細長い小型の動物で、天井裏の強い糞尿臭や断熱材の荒れが目立つ場合は、イタチ対策の総合ページも参考になります。

姿を確認できず判断できない場合は、無理に種類を決めず害獣対策の総合ページから症状を比較してください。

夜に屋根裏から大きな音がする

ハクビシンは夜行性で、日中はねぐらで過ごし、夜になると活動します。

そのため、屋根裏へ入り込んでいると、夜間に天井の上から物音が聞こえる場合があります。

ただし、音の大きさだけで体格を判断することはできません。

住宅の天井材や梁を通じて小さな動物の音が大きく響く場合もあります。

音だけではなく、糞、臭い、天井のシミなども確認してください。

動物の種類がまだ分からない場合は、症状・痕跡から原因を探すから確認できます。

ハクビシンで特に問題になりやすい「ため糞」

ハクビシンの住宅被害で重要なのが糞尿です。

同じ場所を繰り返し排泄場所として利用することがあり、屋根裏などに糞尿が集中する場合があります。

これが長く続くと、単に「糞を片付ければ終わり」という状態ではなくなることがあります。

  • 強い悪臭
  • 天井材へのシミ
  • 断熱材などへの汚染
  • ダニなどの発生
  • 清掃・消毒範囲の拡大
  • 汚染した建材の補修・交換

千葉市も、天井裏などにたまった糞尿によって天井にシミが浮き出ることがあると案内しています。

そのため、天井の一部に新しいシミが出ている場合は、雨漏りだけでなく、動物の糞尿も原因候補の一つとして考えます。

ハクビシンを放置した場合の住宅被害

ハクビシンが庭を一度横切っただけなら、住宅工事まで必要になるとは限りません。

問題になるのは、天井裏などを継続的なねぐらとして利用している場合です。

天井材や断熱材が汚染される

糞尿が同じ場所に蓄積すると、天井材やその上の断熱材などへ汚れが広がる場合があります。

被害が軽ければ清掃や衛生処理で済むこともありますが、長期間続いて建材まで汚染していれば、補修や交換が必要になる可能性があります。

臭いが室内まで出る

屋根裏に糞尿がたまると、天井や収納などから臭いを感じることがあります。

芳香剤や消臭剤だけでは原因となる糞尿はなくならないため、継続する場合には発生場所そのものを確認する必要があります。

侵入口周辺の補修が必要になることがある

被害を止めても、建物の侵入口が残っていれば再び利用される可能性があります。

そのため、屋根や軒、換気部分などに侵入口がある場合には、追い出しや捕獲だけではなく、建物側の対策が必要になることがあります。

健康・衛生面では何に注意する?

ハクビシンがいるからといって、住人が必ず感染症になるという意味ではありません。

必要以上に恐れる必要はありませんが、野生動物やその排泄物へ直接触れることは避けた方がよいでしょう。

中野区は、ハクビシンやアライグマなどの野生動物には、目に見えないダニ・ノミ等が寄生していることや、人へ感染する病気を持っている場合があると案内しています。

ダニ・ノミなど

動物そのものだけではなく、そのねぐら周辺で寄生虫が問題になる場合があります。

特に屋根裏に長期間住み着いている場合は、糞や巣材だけでなく、周辺の衛生状態まで確認する意味があります。

糞尿には素手で触れない

正体が分からない動物の糞尿を素手で拾ったり、顔を近づけたりする必要はありません。

大量に乾燥した糞がある場合には、勢いよく掃いて舞い上げることも避けた方がよいでしょう。

弱っている個体にも近づかない

中野区は、ハクビシンなどが疥癬という皮膚病にかかっている場合があり、人や犬へ感染するおそれがあるとして、近づかないよう案内しています。

動けなくなっている、毛が大きく抜けているなど異常な野生動物を見つけても、素手で捕まえないでください。

庭でハクビシンを見ただけなら駆除が必要?

一度庭を通っただけであれば、必ずしも家に住み着いているとは限りません。

自治体の捕獲事業でも、「目撃しただけ」と「継続的な生活被害がある状態」を分けていることがあります。

例えば中野区では、捕獲事業の対象として、

  • 自宅に住み着いている
  • 家庭菜園などを継続して食い荒らされている
  • 毎日のように糞尿をされている

などの継続的な被害を条件としています。

つまり、庭を一度通過しただけなら、まず餌になるものを減らし、住宅への侵入痕跡がないか確認する方法があります。

早めに確認した方がよい状態

次のような状態では、単なる通過ではなく、住宅を継続利用している可能性を考えます。

  • 夜になるとほぼ毎日天井裏から大きな足音がする
  • 屋根裏の同じ場所に糞がたまっている
  • 天井に新しいシミが出た
  • 室内まで尿臭・獣臭を感じる
  • ベランダや庭で繰り返し糞をされる
  • 家の中や屋根から動物が出入りするところを見た
  • ダニなどの害虫被害も出始めた

特に糞尿+天井のシミ+継続的な足音など複数の症状が重なっている場合は、被害範囲を確認する合理性があります。

ハクビシンはどこから家に入る?

住宅への侵入口は建物によって異なります。

確認候補になるのは次のような部分です。

  • 屋根と外壁の取り合い
  • 軒下
  • 換気口周辺
  • 屋根の破損部分
  • 増改築部分の隙間
  • 雨どいや樹木から近い屋根部分

江戸川区は、ハクビシンについて、木や柱、雨どいを登り、電線を渡って屋根から侵入することもあると案内しています。

庭木が屋根やベランダへ届いている場合は、それが移動経路の一つになることがあります。

住宅のどの場所が侵入経路になり得るか確認したい場合は、住宅の場所から害獣・害虫を探すも利用してください。

侵入口を見つけてもすぐ塞がない

建物の隙間を見つけると、すぐ金網やパテで塞ぎたくなるかもしれません。

しかし、屋根裏内部に動物が残っている状態で塞ぐと、内部に閉じ込めてしまう可能性があります。

さらに子育て中で幼獣が残っていれば、問題が複雑になります。

そのため、侵入口対策では、

  1. 何の動物がいるか
  2. 現在も内部にいるか
  3. 侵入口が何か所あるか
  4. 追い出しや捕獲後に再侵入を防げるか

を確認してから施工します。

ハクビシンを自分で捕まえてよい?

許可を確認せず、自己判断で捕獲するのは避けてください。

ハクビシンは野生鳥獣であり、鳥獣保護管理法の対象です。

環境省は、鳥獣の捕獲・殺傷について、狩猟など法律上認められた場合を除き原則として禁止しており、被害防止などを目的とする場合には所定の許可制度があると説明しています。

自治体によっては、生活被害がある住宅を対象に箱わなを無料で設置する事業を行っています。

例えば2026年度の大田区では、一定の条件を満たす住宅について、現地調査、箱わな設置、捕獲個体の回収を無料で実施しています。

一方で、自治体の事業はすべての地域で同じではありません。

また、多くの場合、天井裏の清掃、消毒、侵入口の工事などは自己負担となります。

自治体へ相談すると無料になることはある?

地域によってはハクビシンの捕獲事業があります。

そのため、いきなり民間業者へ依頼する前に、住んでいる自治体が次のような制度を設けていないか確認する価値があります。

  • 被害相談
  • 箱わなの貸し出し
  • 捕獲事業
  • 委託業者による現地調査

ただし、自治体が無料で対応する場合でも、住宅の穴を塞ぐ工事、糞尿の清掃・消毒、天井や断熱材の修繕まで無料になるとは限りません。

中野区も、家屋の工事や清掃・消毒等に関する費用は依頼者負担になると案内しています。

自分でできる被害予防

捕獲とは別に、ハクビシンを住宅へ寄せ付けにくくする環境整備は自宅でも行えます。

餌になるものを放置しない

  • 生ごみを外に放置しない
  • ペットフードを屋外に置いたままにしない
  • 庭の熟した果実を放置しない
  • 収穫しない果実も適切に処理する

屋根へ届く枝を整理する

大田区などの自治体も、屋根やベランダへ登れるような庭木の枝を剪定することを対策として挙げています。

被害場所を記録する

糞、足跡、天井のシミなどは、清掃や修理をする前に写真を残しておくと状況を伝えやすくなります。

  • 物音がする時間帯
  • 糞の場所と量
  • 天井のシミ
  • 足跡
  • 目撃した場所
  • 侵入口と思われる位置

高所・屋根裏の確認は無理に行わない

ハクビシンは屋根や天井裏を利用するため、原因確認が高所作業になりやすい害獣です。

正体確認のために屋根へ上ったり、不安定な脚立で軒下をのぞき込んだりする必要はありません。

また、狭い天井裏へ無理に入ると、転落や天井材の踏み抜きなど別の事故につながります。

地上、ベランダ、点検口などから安全に確認できる範囲を記録し、それ以上の調査が必要であれば専門業者へ依頼します。

ハクビシン駆除はいくらかかる?2026年の費用感

ハクビシン駆除は、広告に表示される最低料金だけを見ると、数万円で解決できるように見えることがあります。

しかし実際には、被害状況によって必要な作業が異なります。

  • 現地調査
  • 追い出しまたは法令に沿った捕獲
  • 侵入口の確認
  • 侵入口封鎖
  • 糞尿・巣材の清掃
  • 除菌・消臭
  • ダニなどへの処理
  • 断熱材や建材の補修
  • 再発確認・保証

そのため、「ハクビシン駆除○万円〜」という最低価格と、住宅全体の施工総額は分けて考える必要があります。

2026年に確認できる実例

公表元 掲載されている金額 内容・注意点
害獣駆除110番 平均206,362円 同社経由の実際の依頼案件を集計した平均。全国一律の市場平均ではない
アズサポート 15万〜25万円帯が多い 2025年2月〜2026年1月の自社施工224件を集計した価格帯
アズサポート 2年保証プラン 180,000円〜 侵入口封鎖、糞害清掃、除菌・消臭、殺虫処理などを含む基本プラン
アズサポート 10年保証プラン 260,000円〜 長期保証・点検を含むプラン
害獣駆除110番 33,000円〜 最低掲載料金。現場・加盟店・作業内容で実際の総額は変わる

これらは各事業者が公表している自社料金・自社案件データであり、全国のすべての業者に共通する価格ではありません。

一方で、実際の施工実績を見ると、追い出しや捕獲だけではなく、侵入口封鎖・糞尿清掃・衛生処理まで必要な住宅では15万〜25万円前後、あるいはそれ以上になるケースがあることは分かります。

なぜ早く見つけた方が費用を抑えやすいのか

早期対応の意味は、「怖い動物だから一刻も早く駆除しなければならない」ということではありません。

費用面で見ると、被害範囲が狭いうちの方が必要な作業を限定できる可能性があるためです。

例えば、侵入初期で、

  • 糞尿の量が少ない
  • 天井材まで汚染していない
  • 侵入口が限定されている
  • 断熱材などの交換が不要

という状態なら、必要な施工範囲も小さくなる可能性があります。

反対に、長期間ねぐらとして使われ、ため糞や尿が広い範囲へ染み込んでいれば、清掃だけではなく断熱材や天井材などの処置が必要になることがあります。

早く確認する意味は、被害が軽いうちに原因と範囲を把握することにあります。

費用が高くなりやすい条件

  • 屋根裏の広い範囲に糞尿がある
  • 長期間住み着いている
  • 侵入口が複数ある
  • 高所での封鎖工事が必要
  • 断熱材が汚染されている
  • 天井材などの補修が必要
  • ダニ等への衛生処理が必要
  • 複数回の作業が必要
  • 長期の再発保証を付ける

「ハクビシンを追い出す費用」と「被害を受けた住宅を元の状態へ戻す費用」は別の問題です。

見積もりでは、どこまで施工範囲に含まれているかを確認してください。

害獣駆除全体の費用については害獣・害虫駆除の費用と相場でも整理しています。

業者へ依頼する場合に確認する内容

ハクビシン対策では、目の前の個体を追い出すだけでは再発することがあります。

見積もりを比較するときは、次の項目を確認します。

  • 何の動物か確認する調査が含まれているか
  • 侵入口を調査するか
  • 追い出し・捕獲方法が法令に適合しているか
  • 侵入口封鎖が含まれているか
  • 糞尿清掃の範囲
  • 除菌・消臭・害虫処理の内容
  • 天井材・断熱材等の補修は別料金か
  • 訪問回数
  • 追加料金が発生する条件
  • 再発保証の期間と条件

最低料金だけではなく、同じ施工条件にそろえて比較することが重要です。

業者選びについては害獣・害虫駆除業者の選び方も確認してください。

賃貸住宅の場合は自分で工事を始めない

賃貸住宅で天井裏などにハクビシンが疑われる場合は、まず管理会社や大家へ状況を伝えます。

外壁、屋根、天井裏、共用部分などは入居者が自由に工事できない場合があります。

連絡するときには「ハクビシンがいる」と断定せず、

  • 夜何時ごろに音がするか
  • 天井のどの場所か
  • 糞や臭いがあるか
  • 天井にシミがあるか
  • 動物を目撃したか

など、実際に確認できた内容を伝えるとよいでしょう。

ハクビシン対策では追い出しだけでなく再侵入防止まで考える

ハクビシンが住宅内にいる場合、問題を解決するには、単に一度追い出すだけでは十分でないことがあります。

基本的には、

  1. 本当にハクビシンなのか確認する
  2. 活動場所と被害範囲を調べる
  3. 法令に沿って追い出し・捕獲等を行う
  4. 糞尿など被害箇所を清掃する
  5. 侵入口を確認して再侵入を防ぐ
  6. 必要なら建材を補修する

という流れで考える必要があります。

庭で一度見かけただけなら、餌になるものを減らして様子を見る選択肢もあります。

一方、毎晩屋根裏から足音がする、ため糞がある、天井にシミが出ている、臭いが続いている場合には、住宅内部を継続利用している可能性を確認する理由があります。

アライグマやイタチとの違いが判断できない場合は、アライグマ対策、イタチ対策の特徴とも比較してください。

それでも原因となる動物を特定できない場合は症状・痕跡から探す、害獣全体から比較する場合は害獣対策の総合ページへ戻って確認してください。

施工費用を比較する場合は害獣・害虫駆除の費用と相場、業者へ依頼する段階では害獣・害虫駆除業者の選び方も利用できます。

参考にした主な情報

  • 大田区「ハクビシン・アライグマの被害にお困りの方へ」
  • 千葉市「野生動物による生活上の被害対策」
  • 中野区「ハクビシン・アライグマによる被害が続いたら」および生活衛生情報
  • 江戸川区「アライグマ・ハクビシンにご注意」
  • 環境省「捕獲許可制度の概要」
  • アズサポート「ハクビシン駆除」料金・施工実績
  • 害獣駆除110番「ハクビシン駆除費用」施工データ

料金は2026年9月13日時点で確認できる各事業者の公式掲載内容を基にしています。建物の構造、地域、被害範囲、侵入口数、清掃・修繕内容によって実際の料金は変わります。

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