コウモリの鳴き声はどんな音?家・屋根裏で聞こえる声・羽音と見分け方

夕方や夜になると、天井裏や壁の中から「キーキー」「チチチ」のような高い音がする。ときどき「バタバタ」と羽ばたくような音も聞こえる。

このようなとき、「コウモリは超音波を使うから、人間には鳴き声が聞こえないはず」と考える人もいます。

確かに、コウモリは飛行や餌探しのために超音波を使います。

一方で、住宅に入り込んだコウモリについて、自治体には天井裏で聞こえる高い鳴き声や羽音の相談も寄せられています。

つまり、「超音波を使う=コウモリから出るすべての音が人には聞こえない」という意味ではありません。

ただし、「キーキー」という音だけでコウモリとも判断できません。

夕方の出入り、小さな黒い糞、換気口・軒下・屋根の隙間など、ほかのサインも合わせて確認します。

目次

コウモリはどんな鳴き声を出す?

コウモリの鳴き声について、検索結果では、

  • キーキー
  • チチチ
  • キチキチ
  • キュッキュッ

など、さまざまな擬音で表現されています。

しかし、これらは人が聞いた音を文字へ置き換えた表現であり、鳴き声だけで種類を特定できる基準ではありません。

建物の構造や、

  • 天井材
  • 壁の厚さ
  • コウモリとの距離
  • 聞こえる部屋
  • 個体数

によっても、音の聞こえ方は変わります。

超音波なのに、なぜ鳴き声が聞こえる?

住宅周辺でよく見られるアブラコウモリは、飛行や昆虫の捕食時に超音波を利用します。

これは、音を出し、その反響から周囲の物体や餌の位置を把握するエコーロケーションです。

この超音波そのものは通常、人が日常的に「鳴き声」として聞いている音とは別です。

一方、前橋市は住宅にいるアブラコウモリの生活被害として、

  • バタバタと飛ぶ羽音
  • 天井裏などで聞こえる「キー・キー」という鳴き声

を案内しています。

そのため、

「コウモリは超音波を使うから、家の中では何も聞こえない」

という理解も正確ではありません。

家でコウモリを疑いやすい音

住宅でコウモリが利用している可能性を考えるときは、鳴き声だけでなく、音の種類を分けて確認します。

高い鳴き声

静かな屋根裏や壁内では、「キーキー」のような高い音を感じることがあります。

ただし、ネズミなど別の動物の声と区別できない場合もあります。

羽ばたく音

コウモリが狭い空間で移動すると、

  • バタバタ
  • パタパタ
  • ガサガサ

といった音に感じる場合があります。

四足で天井板の上を走る動物とは、音の出方が違うことがあります。

隙間周辺の小さな物音

換気口、戸袋、軒下、壁の隙間などをねぐらとして利用していると、狭い空間を移動する小さな物音が聞こえることがあります。

夕方から音が増えるなら確認材料になる

国立環境研究所は、アブラコウモリを夜行性とし、日没後10〜30分ほどで採餌活動を始めるとしています。

そのため、

  • 日中はほとんど静か
  • 夕暮れになると物音が始まる
  • 日没直後に同じ隙間から飛び出す
  • 夜間に家の周囲を飛び回る

という状態は、コウモリの活動パターンと合います。

ただし、活動時間だけでは特定できません。

夕方に建物から離れた安全な場所から、同じ隙間を出入りしているか確認すると判断しやすくなります。

鳴き声より「同じ場所から出入りするか」が重要

コウモリの存在を確認するとき、音以上に分かりやすいのが出入りです。

夕暮れ時に、

  • 換気口
  • 軒下
  • 屋根と外壁の境目
  • 瓦の隙間
  • 戸袋
  • 配管周辺

など、同じ場所から小型のコウモリが繰り返し飛び出す場合は、その奥をねぐらとして利用している可能性があります。

前橋市も、アブラコウモリの生息場所として、屋根裏、戸袋、換気口、軒下、瓦の下などを挙げています。

小さな黒い糞が繰り返し落ちるか確認する

コウモリを疑う場合は、音と一緒に糞も確認します。

ねぐらや出入口の下には、小さく黒い糞が繰り返し落ちることがあります。

例えば、

  • 換気口の真下
  • 玄関上部
  • ベランダ
  • 軒下
  • 窓の近く

などです。

毎日同じ場所へ新しい糞が増える場合は、その真上や周辺を確認します。

ただし、ネズミの糞と似る場合があります。

衛生上、糞を素手でつぶして判定する方法は行わず、形、大きさ、落下位置、増え方を記録してください。

「キーキー」という音だけならネズミも候補に残す

ネズミも高い声を出すことがあるため、鳴き声だけでは区別できません。

音以外の特徴も確認します。

確認項目 コウモリを疑う材料 ネズミを疑う材料
主な活動 夕方〜夜間の飛翔・出入り 夜間の走行・かじり行動
物音 羽音・狭い場所での小さな物音 走行音・カリカリした音
外部確認 夕方に同じ隙間から飛び出す 飛び出す姿は通常見られない
痕跡 出入口下に小さな黒い糞 糞・かじり跡・擦れ跡など

音量だけで判断する必要はありません。

ドタドタ走る音なら中型の害獣も考える

天井裏で、明らかに重量感のある足音が連続して聞こえる場合は、コウモリ以外も候補になります。

例えば、

  • ハクビシン
  • アライグマ
  • イタチ

などです。

コウモリは小型で飛翔する動物なので、「人が歩くような重い足音」だけが続く場合は別の動物も確認します。

原因動物を横断的に確認する場合は症状・痕跡から探すページを利用できます。

屋根裏で鳴き声が聞こえる場合

屋根裏はアブラコウモリがねぐらとして利用する代表的な場所の一つです。

ただし、声を確認するために自分で屋根裏へ入る必要はありません。

室内から、

  • 何時ごろ音がするか
  • 天井のどの位置か
  • 鳴き声なのか羽音なのか
  • 毎日同じ場所か
  • 夕方に外へ出ていく姿があるか

を記録します。

換気口付近から音がする場合

換気口はコウモリが利用することのある場所です。

外側の換気口周辺で、

  • 夕方にコウモリが出入りする
  • 下に黒い糞が落ちている
  • 壁側から高い鳴き声や小さな物音がする

場合は、その周辺を利用している可能性があります。

確認のために換気口を外したり、内部へ手を入れたりしないでください。

家の中に1匹入ってきただけなら、住み着いているとは限らない

窓やドアを開けていると、コウモリが誤って室内へ入ることがあります。

1匹が一度入っただけなら、必ず住宅内にねぐらがあるとは限りません。

一方、

  • 何度も室内に現れる
  • 同じ換気口から出入りする
  • 糞が毎日増える
  • 屋根裏で継続的に音がする

場合は、建物を利用している可能性を確認します。

音は録音しておく

安全にできる確認方法の一つが、室内からの録音です。

スマートフォンで、

  • 時刻
  • 場所
  • 音の長さ
  • 鳴き声か羽音か
  • 夕方・夜・明け方のどの時間帯か

を記録しておきます。

専門業者へ相談する場合にも役立ちます。

超音波を測れないとコウモリ判定できない?

一般家庭で超音波測定器を用意する必要はありません。

コウモリが住宅を利用しているか確認する目的なら、

  • 夕方の出入り
  • 羽音
  • 糞
  • 出入口候補

の方が確認しやすいことがあります。

超音波を検出できないからコウモリではない、という判断も避けてください。

春から秋は出入りを確認しやすい

前橋市はアブラコウモリの活動期間を主に春〜秋、活動時間を夕暮れとしています。

国立環境研究所も日没後の活動を示しています。

このため、住宅を利用しているか観察するなら、暖かい時期の夕方は確認しやすい時間帯です。

ただし、冬に音がしないからといって、建物が過去に利用されていなかったとは限りません。

糞や侵入口などの痕跡は残ります。

コウモリを素手で触らない

室内へ入ってきたコウモリや、動けなくなっているコウモリを見つけても素手で触らないでください。

つくばみらい市も、野生のコウモリには寄生虫や病原体等が付着している可能性があるため、素手で触れないよう案内しています。

子どもやペットも近づけないようにします。

鳴き声がうるさくても捕獲・殺傷しない

コウモリは野生鳥獣です。

鳥獣保護管理法では、野生鳥獣の捕獲・殺傷は、許可捕獲や狩猟などの場合を除いて原則禁止されています。

横浜市も、住宅に住み着いたコウモリについて、市が捕獲・駆除を行うのではなく、捕獲する場合の許可について県担当部署へ確認するよう案内しています。

「屋根裏でうるさいから捕まえて外へ持っていく」と自己判断しないでください。

侵入口を見つけても、内部確認前に塞がない

換気口や屋根の隙間から出入りしている場所を見つけた場合も、すぐ完全に塞ぐのは避けます。

内部にコウモリが残っている状態で閉鎖すると、建物内に閉じ込める可能性があります。

特に繁殖時期には、自力で飛べない幼獣が残っている可能性も考慮する必要があります。

現在利用しているか確認し、追い出しと不在確認の後に侵入口対策を行う流れを検討してください。

高所の確認は専門業者へ

コウモリの侵入口は、

  • 屋根
  • 軒
  • 2階の換気口
  • 瓦周辺

など高い場所にある場合があります。

音の原因を確認するために、脚立や屋根へ上る必要はありません。

つくばみらい市も、高所での作業は危険なため、専門業者への依頼を検討するよう案内しています。

専門調査を検討する状態

  • 毎晩同じ場所から鳴き声・羽音がする
  • 夕方に同じ隙間から複数匹が出入りする
  • 換気口・軒下の下へ糞が繰り返し落ちる
  • 屋根裏や壁内を利用している可能性が高い
  • 侵入口が2階以上にある
  • 大量の糞がある
  • 室内へ繰り返しコウモリが入る
  • 自分では内部の不在を確認できない

業者へ相談する場合は、録音、出入りの動画、糞の写真、侵入口候補の位置などを伝えると状況を共有しやすくなります。

費用全般については害獣・害虫駆除の費用・相場、業者選びは駆除業者の選び方から確認できます。

よくある質問

コウモリは「キーキー」と鳴きますか?

住宅被害に関する前橋市の案内では、天井裏などで「キー・キー」という鳴き声が聞こえる事例が紹介されています。ただし、キーキーという音だけでコウモリとは判断できません。

コウモリは超音波なのに鳴き声が聞こえるのはなぜですか?

飛行・採餌時のエコーロケーションには超音波を使いますが、それがコウモリが出すすべての音という意味ではありません。住宅内では人に聞こえる鳴き声や羽音を感じる場合があります。

「チチチ」という音ならコウモリですか?

可能性の一つですが、擬音だけでは判断できません。夕方の出入り、小さな黒い糞、換気口や軒下の利用なども確認してください。

ネズミとコウモリの音はどう違いますか?

コウモリでは羽音や夕方の飛び出しが確認材料になります。ネズミでは天井板上の走行音やかじり音などが目立つ場合があります。ただし音だけでは安定して区別できないため、糞や出入りも確認します。

屋根裏の鳴き声を確認するため中へ入ってよいですか?

音を確認するためだけに屋根裏へ入る必要はありません。室内から録音し、夕方に屋外の安全な位置から出入りを観察してください。

コウモリがいる穴を見つけたらすぐ塞いでよいですか?

内部に個体が残っている可能性がある場合は、先に完全封鎖しない方がよいでしょう。不在確認や適切な追い出しの後に侵入口を処理します。

コウモリを自分で捕まえて外へ逃がしてもよいですか?

野生のコウモリの捕獲・殺傷は鳥獣保護管理法の規制対象です。捕獲が必要な場合は自治体・都道府県の許可窓口へ確認してください。

コウモリの鳴き声は「音+夕方の出入り+糞」で確認する

コウモリは超音波を使う動物ですが、住宅内で人が鳴き声や羽音を聞くことはあります。

一方、「キーキー」「チチチ」という擬音だけでコウモリと決めることもできません。

家にコウモリがいる可能性を確認するなら、

  • 夕方〜日没後に音が増えるか
  • 同じ隙間から飛び出すか
  • バタバタした羽音があるか
  • 小さな黒い糞が繰り返し落ちるか
  • 換気口・軒下・屋根の隙間を利用しているか

を組み合わせてください。

録音や動画を残せば、専門業者へ相談する際にも役立ちます。

まだコウモリか別の動物か分からない場合は症状・痕跡から探すページ、住宅のどの部分を確認すべきか調べる場合は住宅の場所から探すページから確認できます。

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この記事を書いた人

住宅で発生する害獣・害虫トラブルについて、公的機関・自治体・専門団体・学術情報などを確認しながら情報を整理しています。症状から原因を考え、安全な対処や専門業者へ相談する判断材料を提供することを目的としています。

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