コウモリの侵入口はどう塞ぐ?追い出し後の確認・金網・パテとDIYの注意点

コウモリの侵入口を見つけても、すぐに穴を塞ぐのは避けてください。

建物内にコウモリが残っている状態で出入口を完全に塞ぐと、内部へ閉じ込めてしまう可能性があります。特に、まだ自力で飛べない幼獣がいる時期や冬眠時期には注意が必要です。

浜松市や鳥取県は、コウモリ対策について、侵入口を確認する→コウモリがいない時間帯を確認する→不在時に侵入口を塞ぐという順番を案内しています。

再侵入を防ぐために封鎖は重要ですが、「見つけた穴を全部すぐ閉じる」のではなく、追い出しと不在確認を先に行います。

目次

コウモリの侵入口は追い出した後に塞ぐ

住宅へ入り込むアブラコウモリは、非常に小さな隙間を利用します。

浜松市と鳥取県は、約1cmの隙間があればコウモリが出入りできると案内しています。

封鎖までの基本的な流れは次のように整理できます。

  1. 侵入口候補を確認する
  2. コウモリの出入りを安全な位置から確認する
  3. 必要に応じて追い出す
  4. 個体・幼獣が内部に残っていないことを確認する
  5. 侵入口を物理的に塞ぐ
  6. 別の侵入口と再発サインを確認する

追い出し方法自体よりも封鎖方法を知りたい場合でも、4番目の「内部に残っていないことの確認」を省略しないことが重要です。

なぜ中にいる状態で塞いではいけないのか

浜松市は、家の中にコウモリを取り残したまま封鎖すると、閉じ込めて死なせてしまい、死体が臭気や害虫の発生源になる可能性があると注意しています。

また、1頭が外へ出たのを見ただけでは、ねぐら全体が空になったとは限りません。

確認したいのは、

  • 別の個体がまだ内部にいないか
  • 飛べない幼獣が残っていないか
  • 別の隙間から出入りしていないか
  • 屋根裏や壁内から物音が続いていないか

です。

建物内部の状況が確認できず、幼獣の有無も分からない場合は、DIYで完全封鎖まで進めない方が安全です。

6〜8月は飛べない幼獣を閉じ込めないよう注意する

浜松市と鳥取県は、侵入口の封鎖について、まだ飛べない幼獣がいる6〜8月を避けるよう案内しています。

この時期に親が外へ出たタイミングだけを見て穴を塞ぐと、幼獣が内部へ残る可能性があります。

ただし、地域やその年の気温によって活動や繁殖時期が完全に同じとは限りません。

「9月になったから必ず大丈夫」と暦だけで判断するのではなく、実際の出入りや鳴き声、糞なども確認してください。

冬眠前後の封鎖にも注意する

浜松市と鳥取県は、冬眠前後も侵入口封鎖を避けるよう案内しています。

冬は出入りが少ないため、「最近飛んでいないから中にはいない」と判断しやすくなります。

しかし、建物内部で冬眠している場合は、外から出入りが見えないだけという可能性があります。

冬季や活動が極端に少ない時期に現在の生息状況を判断できない場合は、無理に完全封鎖せず、活動期の確認または専門調査を検討します。

侵入口は約1cmの隙間まで確認する

浜松市と鳥取県は、約1cmの隙間からコウモリが出入りできると案内しています。

前橋市が住宅の侵入ポイントとして挙げているのは、

  • 窓・ドア周辺の隙間
  • 換気口・通気口
  • エアコンと室外機をつなぐ配管周辺
  • 屋根と壁の隙間

などです。

ただし、「1cm未満なら絶対に入れない」という境界として使うのは避けます。

穴の形状や建物の納まりによって利用できる隙間は異なるため、コウモリの糞や実際の出入りが確認された周辺を中心に点検します。

どこから入っているかまだ分からない場合は、住宅の場所から害獣・害虫を探すページも参考にしてください。

封鎖に使われる主な材料

前橋市は、コウモリの侵入口対策として、換気口の外蓋の修理・交換、パテやシーリング材、金網や目の細かい防鳥ネットを案内しています。

場所・状態 対策例 注意点
換気口・通気口 破損した外蓋の交換、金網・目の細かいネット 本来の換気機能を塞がない
配管周囲の小さな固定隙間 建材に適合したパテ・シーリング材 配管や排水・換気機能を妨げない
外壁等の小さな隙間 パテ・シーリング材等 防水や外壁構造が分からなければ専門業者へ
やや広い開口部 金網・目の細かいネット等 外れないよう適切に固定する
屋根・軒天の破損 建物側の修理 高所作業になるためDIYを避ける

侵入口の場所によって必要な材料は異なります。

「コウモリを入れない」という目的だけでなく、換気、排気、防水、排水など建物本来の機能を維持することも必要です。

換気口は完全に埋めない

換気口や通気口は、住宅内外の空気を動かすための設備です。

コウモリが入ってくるからといって、開口全体をパテや板などで完全に埋めると、本来の換気機能を損なう可能性があります。

前橋市は、換気口・通気口について、まず外蓋の破損を確認し、必要なら交換する方法を案内しています。

開口が必要な場所では、通気を確保しながらコウモリが通過できない網や適切な外蓋を使用します。

換気設備の役割が分からない場合は、自分で完全に塞がず、設備業者や工務店へ確認してください。

エアコン配管周囲は配管機能を妨げない

前橋市は、エアコンと室外機を結ぶ配管周囲の隙間もコウモリの侵入ポイントとして挙げています。

この周囲に不要な隙間が残っている場合は、建材や設備に適合する材料で補修を検討します。

ただし、

  • ドレンホース
  • 配管
  • 電線
  • 設備の点検箇所

など本来必要な部分まで塞がないようにしてください。

設備内部へコウモリが入り込んでいる、配管周辺の施工状態が分からない場合は、エアコン業者・住宅施工業者等へ確認します。

屋根と壁の隙間は自分で塞がない方がよいことがある

屋根と外壁の取り合い、瓦・屋根材周辺、軒天なども侵入口になることがあります。

こうした場所は、侵入口を見つけても、DIYでの封鎖に向かない代表例です。

理由は、

  • 脚立・はしご・屋根からの転落リスクがある
  • 雨仕舞いを壊す可能性がある
  • 複数の隙間を見落としやすい
  • 外から見えない位置へ個体が残っている可能性がある

ためです。

高い位置の隙間を埋めるために屋根へ上ることは勧めません。

ガムテープは恒久対策と考えない

浜松市や鳥取県では、コウモリが不在の時間帯にガムテープや網などで出入口を塞ぐ方法が案内されています。

ただし、屋外で長期的に再侵入を防ぐ場合は、雨・風・紫外線を受ける場所や、建物の構造に合わせた耐久性と固定方法も必要になります。

テープだけで長期対策を終えず、必要に応じて外蓋、網、建材に適合する補修材などによる恒久的な修繕を検討してください。

1か所塞げば終わりとは限らない

コウモリは住宅の小さな隙間を利用するため、確認した出入口以外にも侵入可能な場所が残っていることがあります。

1か所を塞いだ後に、

  • 別の換気口
  • 屋根と外壁の境目
  • 別の配管周辺
  • 軒下・戸袋周辺

などへ出入り場所が変わる場合は、建物全体の再点検が必要です。

封鎖後に別の場所で新しい糞が増え始めた場合も、侵入が終わったとは考えません。

封鎖後は新しい糞・音・出入りを確認する

侵入口を塞いだ後も、しばらく経過を確認します。

見るものは、

  • 新しい糞が増えていないか
  • 夕方に別の隙間から出入りしていないか
  • 天井裏・壁内から物音が続いていないか
  • 封鎖した網・補修部分が外れていないか
  • 室内へコウモリが出てこないか

です。

封鎖後に室内側で物音が強くなったり、個体が室内へ出てきたりした場合は、閉じ込めている可能性も考え、別の穴を追加で塞ぐのではなく専門家へ相談してください。

糞が残っているなら封鎖とは別に清掃する

侵入口を塞いでも、屋根裏・換気口・ベランダなどに残っている糞はなくなりません。

川越市も、建物内にコウモリが侵入した場合には、出入口の穴や隙間への対策だけでなく、屋根裏等の消毒などが必要になる場合があると案内しています。

大量の乾燥糞を、

  • 素手で触る
  • 家庭用掃除機で直接吸う
  • ほうきで激しく掃く
  • 粉じんを舞い上げる

方法は避けてください。

大量堆積、断熱材やダクトまで汚れている、高所・狭所での清掃が必要な場合は専門対応を検討します。

侵入口を塞ぐことと捕獲は別

コウモリを建物外へ退出させ、再び入れないよう侵入口を補修することと、個体を捕まえることは別の行為です。

環境省は、鳥獣保護管理法により、野生鳥獣の捕獲・殺傷は狩猟などの例外を除いて原則禁止で、被害対策などで捕獲する場合には許可制度があると案内しています。

そのため、

  • 粘着物で捕まえる
  • 網や罠で自己判断で捕獲する
  • 閉じ込めて殺す

ような方法へ切り替えないでください。

封鎖と追い出しだけでは対応できず捕獲が必要だと考える場合は、自治体の担当窓口や適法に対応できる専門業者へ確認します。

自分で封鎖できる範囲

DIYを検討しやすいのは、次の条件がそろっている場合です。

  • 地上や安定した場所から安全に届く
  • 侵入口が明確に分かっている
  • コウモリが建物外へ出たことを確認できる
  • 幼獣・冬眠個体の可能性を否定できる
  • 住宅設備の換気・排水等を損なわない
  • 小さな固定隙間や外蓋の補修で対応できる

この条件を満たさない場合、侵入口をすべて自分で塞ぐ必要はありません。

専門業者へ切り替えたい状態

状態 判断
屋根・2階以上・高所に侵入口がある 転落防止のため専門業者へ
侵入口が複数・不明 建物全体の調査を検討
6〜8月で幼獣がいる可能性がある 自己判断で完全封鎖しない
冬眠期・冬眠前後で不在確認できない 時期・状況を専門家へ確認
壁内・屋根裏奥にいる DIYで内部へ入らない
外壁・屋根・軒天の補修が必要 害獣業者+住宅施工業者等
大量の糞尿がある 専門清掃を検討
塞いだ後も別の場所から出入りする 侵入口の再調査

業者へ依頼するときは、「見つけた穴を1か所塞ぐだけ」なのか、建物全体の侵入口調査、追い出し、不在確認、封鎖、糞清掃まで行うのかを確認してください。

費用については害獣・害虫駆除の費用・相場、依頼先については害獣・害虫駆除業者の選び方も参考にしてください。

侵入口を塞ぐ流れ

段階 行うこと
1. 侵入口確認 糞・夕方の出入りから候補を絞る
2. 追い出し 捕獲・殺傷ではなく建物外への退出を促す
3. 不在確認 個体・幼獣・冬眠個体が残っていないか確認
4. 封鎖 外蓋、金網、ネット、パテ、シーリング等を場所に応じて使用
5. 他の隙間を確認 1か所だけでなく建物周囲を再確認
6. 経過確認 新しい糞・物音・別経路からの出入りを見る

よくある質問

コウモリが外へ出た直後に穴を塞いでもよいですか?

1頭が外へ出ただけでは、ほかの個体や飛べない幼獣が内部に残っていないとは確認できません。複数の出入り、物音、時期なども確認してから封鎖してください。

コウモリは何cmの隙間から入りますか?

浜松市と鳥取県は約1cmの隙間があれば出入りできると案内しています。ただし、1cmを絶対的な境界とせず、実際の糞・出入りがある場所を中心に小さな隙間まで確認してください。

侵入口は何で塞げばよいですか?

前橋市は、換気口外蓋の修理・交換、パテやシーリング材、金網・目の細かい防鳥ネットを例として挙げています。場所によって適する材料が異なり、換気・排気・防水など住宅本来の機能を妨げないことが重要です。

換気口はパテで全部埋めてもよいですか?

避けてください。換気のための開口であれば本来の機能を失います。外蓋の修理や、通気を保てる網などを検討し、設備の役割が分からない場合は専門業者へ確認してください。

6〜8月でも夜にコウモリが全部出たら塞げますか?

浜松市と鳥取県は、飛べない幼獣がいる可能性から6〜8月の封鎖を避けるよう案内しています。親が外へ出ても幼獣が内部に残る可能性があるため、自己判断で完全封鎖しない方がよいでしょう。

冬はコウモリを見ないので塞いでも大丈夫ですか?

冬眠している場合は出入り自体が少なくなります。自治体も冬眠前後の封鎖を避けるよう案内しているため、不在を確認できないまま完全に塞がないでください。

ガムテープだけで塞げますか?

自治体が一時的な封鎖方法の例として挙げることはありますが、屋外の長期対策では、場所や建材に適した外蓋・金網・補修材等による恒久的な対策を検討します。

自分でコウモリを捕まえてから穴を塞いでもよいですか?

自己判断で捕獲しないでください。野生鳥獣の捕獲・殺傷は鳥獣保護管理法で原則禁止され、被害対策の捕獲には許可制度があります。

参考情報

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この記事を書いた人

住宅で発生する害獣・害虫トラブルについて、公的機関・自治体・専門団体・学術情報などを確認しながら情報を整理しています。症状から原因を考え、安全な対処や専門業者へ相談する判断材料を提供することを目的としています。

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