壁の中からネズミの音?カリカリ・ガリガリ・走る音の見分け方

夜になると壁の中から「カリカリ」「ガリガリ」と音がする。しばらくすると音が上へ移動し、天井の方からカサカサ聞こえる。コンセント付近の壁から音がすることもある。

このような場合、クマネズミなどのネズミが壁の内部を利用している可能性があります。

中野区は、クマネズミの主な生息場所として壁の中・天井裏・建物内部の高い場所を挙げ、ネズミが立てる音は天井や壁の内側から聞こえると案内しています。

ただし、壁の音がすべてネズミとは限りません。

壁の中では、

  • 給排水管
  • エアコン配管
  • 電気配線
  • 換気設備
  • 木材・金属部材

なども通っているため、設備音や建材の伸縮音が似て聞こえることがあります。

ネズミを判断するときは、音の種類だけでなく、発生時間・音の移動・糞・かじり跡・黒い擦れ跡・侵入口を組み合わせます。

ネズミ以外も含めて壁のカリカリ音を比較したい場合は、壁の中からカリカリ音がする原因も確認してください。

目次

壁の中にネズミがいるときに聞こえる音

ネズミの活動によって、音の聞こえ方は変わります。

音 考えられる行動
カリカリ・ガリガリ 木材・壁材・樹脂等をかじっている
カサカサ 断熱材・壁内部を移動している
タタタ・バタバタ 壁内や天井裏を素早く移動している
チューチュー・キーキー 鳴き声。複数個体がいる可能性もある

一種類の音だけでなく、時間帯によって複数の音が聞こえることもあります。

「カリカリ・ガリガリ」はネズミが何かをかじる音の可能性

ネズミはげっ歯類で、伸び続ける前歯を削るために硬い物をかじります。

また、小さな隙間を広げて通りやすくするために周囲をかじることもあります。

そのため壁の内部で、

  • 木材
  • 石こうボード周辺
  • 樹脂
  • 配管カバー
  • 電気コードの被覆

などをかじると、室内側ではカリカリ・ガリガリという音として聞こえる場合があります。

実際のかじり跡を見つけている場合は家のかじり跡の見分け方も確認してください。

音が壁の中を上下へ移動するならクマネズミが候補

住宅で壁・天井など高い場所を利用しやすい代表的な種類がクマネズミです。

中野区は、クマネズミについて、

  • 壁の中
  • 天井裏
  • 建物内部の高所

を主な生息場所とし、立体的な移動を得意とする種類として案内しています。

したがって、

  • 1階の壁から2階方向へ音が移動する
  • 壁の音がそのまま天井へ続く
  • 壁と天井の境付近を素早く移動する

といった状態は、クマネズミを確認する材料になります。

夜に音が目立つならネズミの活動時間と一致する

ネズミは主に夜行性です。

家の中が静かになる、

  • 深夜
  • 就寝後
  • 照明を消した後

に活動音へ気づきやすくなります。

一方、安全と判断した環境では昼間にも活動することがあるため、「昼に聞こえたからネズミではない」とは判断できません。

壁から天井へ音が移る場合

住宅の壁内・天井裏は、建物構造によって内部空間がつながっている部分があります。

ネズミは、

  • 壁内部
  • 天井裏
  • 床下
  • 収納裏

などを移動します。

壁の中から始まった音が天井へ移る場合は、天井裏も利用していないか確認してください。

天井裏のネズミ音については天井裏から聞こえるネズミの音で詳しく整理しています。

ネズミかどうかは糞を合わせて確認する

音だけより有力な材料になるのが糞です。

住宅内部の高所で問題になりやすいクマネズミでは、

  • 6〜10mm程度
  • 細長い
  • 形が不揃い
  • 散らばっている

糞が見つかることがあります。

壁の中の音と同時に、

  • キッチンの隅
  • 収納の奥
  • 家具の裏
  • 天井点検口付近

へ新しい小さな糞が増えているなら、ネズミの可能性が高まります。

糞全般の比較は害獣の糞の見分け方で確認できます。

壁際の黒い擦れ跡もラットサイン

ネズミは同じ経路を繰り返し通ることがあります。

体の汚れなどが壁・配管・開口部へ付着すると、黒っぽい擦れ跡が残る場合があります。

中野区では、こうした壁の汚れをラットサインとして侵入口や巣を探す手がかりにしています。

特に、

  • 壁と床の境
  • 配管穴
  • 戸棚の奥
  • 長押の隙間
  • 分電盤周辺

の黒ずみを確認してください。

食品・家具のかじり跡があれば現在も活動している可能性

壁の中で音がするだけでなく、室内側にも、

  • 食品袋の穴
  • 段ボールの破損
  • 家具の角のかじり跡
  • 樹脂の削れ

が増えている場合は、壁内だけでなく室内へも出入りしている可能性があります。

ネズミのサイン全体はネズミが家にいるサインで確認できます。

壁の中へどこから入る?

壁内で音がしていても、入口がその壁のすぐ近くにあるとは限りません。

ネズミは建物外部から小さな隙間を利用して入り、その後に床下・壁内・天井裏へ移動することがあります。

自治体が侵入口として案内している代表例は、

  • 外壁の穴・亀裂
  • 通気口
  • 換気口
  • 戸袋
  • 屋根と壁の隙間
  • エアコン配管の貫通部
  • 水道・ガスなどの配管周囲
  • 電線の導入部分
  • ドア・窓周辺の隙間

です。

中野区では1cm程度の隙間や穴から出入りできる場合があると案内しています。

エアコン配管の周囲は確認しやすい侵入口候補

壁を貫通しているエアコン配管の周囲は、施工用パテが劣化・脱落すると隙間ができることがあります。

横浜市青葉区・練馬区も、エアコン配管穴を代表的なネズミ侵入口として挙げています。

屋外から安全に見える範囲で、

  • パテが剥がれていないか
  • 配管カバーの周囲に穴がないか
  • 黒い擦れ跡がないか

を確認します。

水道・排水管周辺の隙間から壁内へ入る場合もある

キッチンや洗面所の壁から音がする場合は、配管周辺も確認します。

配管が床・壁を貫通する部分に大きな隙間があると、ネズミの通路になる場合があります。

流し台・洗面台の収納内部から安全に見える範囲で、配管の周囲に隙間や黒い汚れがないか確認してください。

コンセントの近くから音がする場合

コンセント自体からネズミが発生するわけではありません。

ただし、コンセントの裏側は壁内空間につながっているため、その付近をネズミが通過していると音が近く聞こえる場合があります。

重要なのは、確認のためにコンセントプレートや電気設備を自分で分解しないことです。

音だけを理由に壁の電気設備へ手を入れる必要はありません。

分電盤・ブレーカー周辺は自己判断で分解・穴塞ぎしない

ネズミは分電盤や電線導入部分周辺の隙間を利用することがあります。

しかし、ここはDIYで安易に施工する場所ではありません。

中野区の点検資料では、分電盤・ブレーカー周辺の穴塞ぎについて、感電や火災などの事故につながる可能性があるため、電気工事業者へ依頼するよう注意しています。

配電設備付近に侵入口らしい隙間がある場合は、害獣業者だけでなく電気工事業者による安全確認が必要になることがあります。

壁の中のネズミで特に確認したいのが電線被害

横浜市・練馬区は、ネズミが電線をかじり、停電や火災の原因になる可能性を案内しています。

壁内には電気配線が通っているため、長期間ネズミが活動している場合は、音や糞だけでなく配線への影響も考えます。

次のような変化があれば、害獣対策だけでなく電気設備の確認を優先してください。

  • 焦げ臭い
  • コンセント周辺が変色している
  • ブレーカーが繰り返し落ちる
  • 照明・家電が不安定になる
  • 露出したコードにかじり跡がある
  • 電気設備付近から異音・異常発熱がある

焦げ臭い場合は「ネズミかどうか」の確認より電気安全を優先する

東京消防庁は、電気コードが傷むことでショートし、火花や火災につながる可能性を注意喚起しています。

焦げ臭、煙、火花などがある場合は、壁の中の動物を探すことよりも安全確保を優先してください。

壁内配線や分電盤は自分で修理せず、状況に応じて電気工事業者等へ連絡します。

「シュー」「ゴン」という音なら配管も確認する

壁内の音には、ネズミ以外の原因もあります。

たとえば、

  • 蛇口を使った直後にゴンと鳴る
  • トイレを流したときだけ音がする
  • 給湯時だけ壁内で音がする
  • 水を流すとシューッと聞こえる

場合は、給排水管・設備の音も候補です。

ネズミなら、設備の使用とは無関係な時間にも音がしたり、糞・かじり跡など別の痕跡が見つかったりすることがあります。

「パキッ」「ミシッ」が単発なら建材の伸縮も候補

気温変化によって木材・金属などが伸縮すると、壁・天井から単発の音が出ることがあります。

この場合は、

  • 音が走るように移動しない
  • カリカリ音が長時間続かない
  • 糞がない
  • かじり跡がない

といった点でネズミと切り分けます。

同じ場所で数分間かじるような音が続くならネズミを疑いやすい

設備音・家鳴りと比較すると、ネズミでは動物の行動に伴うため、音のパターンが不規則です。

たとえば、

  • 30秒ほどカリカリした後に止まる
  • 数分後に別の場所でカサカサする
  • 突然壁を上へ走る
  • 夜ごとに場所が少し変わる

といった変化があります。

音をスマートフォンで録音しておくと、管理会社・業者へ相談するときにも役立ちます。

壁を叩いてネズミを追い出そうとしない

壁の中で音がすると、叩いて追い出したくなるかもしれません。

しかし壁を刺激しても、ネズミが建物から完全に出るとは限りません。

別の壁・天井へ移動するだけの場合もあります。

また、電気配線・配管が通る壁を強く叩いたり、穴を開けたりする必要はありません。

音がする場所へ殺虫剤や薬剤を大量に注入しない

壁の中という見えない空間へ、正体を確認せず大量の薬剤を注入する方法は勧めません。

壁内には、

  • 電気設備
  • 断熱材
  • 配管
  • 室内につながる隙間

があります。

ネズミの位置も確認できないため、まず痕跡と侵入経路を調べる方が現実的です。

毒餌だけで解決しようとすると壁内で死ぬ可能性もある

ネズミが壁内にいる場合、殺そ剤で死亡した個体を回収できないことがあります。

隠れた場所で死亡すると、特に暑い時期には腐敗して悪臭の原因になる場合があります。

「壁の中にいるから毒餌を置けば終わり」と単純化せず、侵入口・活動場所・回収可能性まで考えます。

音が止まった後に腐敗臭が出た場合は天井・壁内の死骸臭の見分け方も参考になります。

壁の中にいるネズミを確認する順番

  1. 音がする時間を記録する
    特に夜間中心か確認します。
  2. 音の種類を記録する
    カリカリ、ガリガリ、走行音、鳴き声など。
  3. 音が移動する方向を見る
    壁から天井、床から壁など。
  4. 室内の糞・かじり跡を確認する
  5. 壁際の黒い擦れ跡を見る
  6. 屋外の配管・換気口等を確認する
  7. 電気設備の異常がないか確認する

複数の情報が一致すると、単なる設備音との区別がしやすくなります。

侵入口を見つけても活動中に一か所だけ塞いで終わらせない

侵入口遮断は再発防止に重要です。

ただし、現在壁内にネズミが残っている状態で、見つけた一つの穴だけを塞ぐと、

  • 別の出口を探す
  • 別の場所をかじって穴を広げる
  • 室内側へ移動する

可能性があります。

対策では、現在の活動状況と複数の侵入口候補を調べたうえで、駆除・封鎖を組み合わせます。

餌を片付けることも必要

壁内への侵入を防ぐだけではなく、住宅内に餌が多い状態も変えます。

食品は、

  • 冷蔵庫
  • ふた付き容器
  • 金属・丈夫な樹脂容器

へ収納します。

また、

  • 生ごみ
  • ペットフード
  • 食べ残し

を夜間に放置しないようにします。

巣材になる紙・布類も整理する

ネズミは紙、布、ビニールなどを巣材として利用することがあります。

壁内への経路近くに大量の段ボールや紙類がある場合は整理してください。

壁を開ける必要があるかは現地調査後に判断する

音が壁の中から聞こえるからといって、最初から壁を壊す必要はありません。

まず、

  • 音の位置
  • 糞
  • 侵入口
  • ラットサイン
  • 天井裏・床下からの確認

などで活動経路を絞ります。

死骸回収、配線修理、大量の巣材除去などで壁内作業が必要になった場合に、必要最小限の開口を検討します。

賃貸住宅では自分で壁を開けない

賃貸住宅で壁の中からネズミらしい音がする場合は、壁・配電盤・配管周辺へ自己施工する前に管理会社・大家へ連絡してください。

伝えるとよい情報は、

  • 何時頃に聞こえるか
  • 音の種類
  • 音の位置
  • 録音
  • 糞・かじり跡の写真
  • 焦げ臭や電気異常の有無

です。

専門業者へ相談した方がよいケース

  • 1週間以上、壁内の音が繰り返す
  • 毎晩複数の場所で音がする
  • 新しい糞が増える
  • 食品・家具にかじり跡がある
  • 壁から天井まで活動範囲が広い
  • 侵入口を特定できない
  • 電線・配線の被害が疑われる
  • 自分で対策しても再発する
  • 壁内で死骸が発生した可能性がある

業者へ依頼する場合は、単に罠を置くだけではなく、

  • 活動範囲の確認
  • 侵入口調査
  • 捕獲・駆除
  • 侵入口封鎖
  • 糞・巣材の処理
  • 再発確認

まで何が見積もりに入るか確認してください。

費用はネズミ駆除の費用、見積もりはネズミ駆除の無料見積もり、依頼先はネズミ駆除業者の比較で整理しています。

壁の中のネズミ音についてよくある疑問

壁の中からカリカリ音がします。ネズミですか?

ネズミは有力候補です。中野区も、壁・天井内部からカリカリ・ガリガリ音が聞こえる場合をネズミのサインとして案内しています。ただし、糞・かじり跡・活動時間も確認してください。

夜だけ壁の中で音がします

ネズミは主に夜行性なので時間帯として一致します。特に不規則に音が移動し、小さい糞やかじり跡もある場合は可能性が高まります。

朝や昼にも音がします

ネズミは昼間にも活動する場合があります。時間だけで除外せず、設備使用と連動するか、糞・かじり跡があるかを確認してください。

コンセントの奥から音がします

コンセント裏の壁内をネズミが通過している可能性はありますが、確認のために電気設備を分解しないでください。周囲のラットサインと外側の侵入口候補を確認します。

壁の中から走る音がします

クマネズミは壁内・天井裏など高所を立体的に移動します。音が壁から天井へ移る場合は候補になります。

配管の近くから音がします

ネズミが配管周囲の隙間を通っている場合と、水道管・排水管そのものの音の場合があります。水を使ったときだけ鳴るかどうかを確認してください。

ネズミは壁の中で巣を作りますか?

壁内やその周辺の人目につかない場所を利用する場合があります。紙・布・ビニール等の巣材や糞が周辺にないか確認してください。

壁を叩けば出ていきますか?

一時的に移動する可能性はあっても、建物外へ完全に出たことにはなりません。侵入口を特定し、餌・巣材の管理と再侵入防止まで行う必要があります。

壁に穴を開けて確認してもいいですか?

配線・配管を傷める可能性があるため、場所を特定しないまま壁を開けるのは避けてください。まず録音、糞、侵入口等から活動範囲を絞ります。

電線をかじられると火事になりますか?

可能性があります。横浜市・練馬区もネズミの配線被害による火災リスクを案内しています。焦げ臭、ブレーカー異常、露出した配線などがあれば電気設備の安全確認を優先してください。

音が急になくなりました。もういませんか?

活動場所を変えただけの可能性があります。新しい糞やかじり跡が増えていないか確認してください。音の消失後に腐敗臭が始まった場合は死骸も候補になります。

壁の中のネズミは「音+痕跡+侵入口」で判断する

壁の中からネズミらしい音がするときは、次の順番で確認すると判断しやすくなります。

  1. 音を録音する
    カリカリ・ガリガリ・カサカサ・走行音を記録します。
  2. 時刻を記録する
    夜中心か、設備使用と連動するか確認します。
  3. 音の移動方向を見る
    壁から天井、床から壁へ動くか確認します。
  4. 糞・かじり跡・黒い擦れ跡を見る
  5. 屋外の配管・換気口・外壁等を確認する
  6. 電気設備の異常がないか確認する
  7. 活動中なら駆除と侵入口封鎖を組み合わせる

特に、

夜間のカリカリ音+小さい糞+かじり跡

または、

壁から天井へ移動する音+黒い擦れ跡+侵入口候補

が重なる場合は、クマネズミを優先して確認します。

ネズミ全般のサインはネズミが家にいるサイン、天井裏ならネズミの天井裏の音、かじり跡なら家のかじり跡を確認してください。


主な参考情報(2026年9月15日確認)

  • 中野区「ネズミの被害にご注意を」
  • 横浜市旭区「害虫・ネズミの駆除相談」
  • 横浜市「ネズミについて」
  • 横浜市青葉区「ネズミの話」
  • 練馬区「ねずみの被害を防ぎましょう」
  • 東京消防庁「電気コードからの火災」

※壁の中の音だけでネズミを100%特定することはできません。コンセント・分電盤を分解したり、配線・配管の位置を確認せず壁を開けたりしないでください。焦げ臭・煙・火花・電気設備の異常がある場合は、害獣の確認より電気安全を優先してください。

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この記事を書いた人

住宅で発生する害獣・害虫トラブルについて、公的機関・自治体・専門団体・学術情報などを確認しながら情報を整理しています。症状から原因を考え、安全な対処や専門業者へ相談する判断材料を提供することを目的としています。

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